軽井沢にいると、鳥のさえずりがとても身近になります。アラーム音ではなく、鳥の鳴き声で目を覚ます。庭にやってくる鳥を愛でながら、朝のコーヒーを飲む。そんなワンシーンが、軽井沢では日常風景です。
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というのも軽井沢は、奥日光、富士山麓と並び「日本三大探鳥地」の一つとして数えられるほど、野鳥が多いエリアです。年間を通じて約130種類の鳥が訪れるそうで、季節ごとにいろいろなさえずりを聴くことができます。軽井沢移住者の中には、気づいたら鳥に詳しくなり、鳴き声を聞き分けられるようになったという方もいらっしゃいます。
軽井沢で暮らすということは、人間主体ではなく、もともとそこにあった自然や生き物と一緒に、生きていくということです。
今回は、鳥のさえずりとともに楽しむ軽井沢暮らしをご紹介します。
そもそも、どうして軽井沢には野鳥が多いのか
軽井沢に野鳥が多いのは、標高差によって多様な自然環境が生まれていることが大きな理由です。浅間山頂から山麓までの標高差は、およそ1500m(!)もあります。それによって、森林、草原、湿地…といろいろな環境が生まれるため、多くの野鳥によって住みよい地帯になっているようです。
野鳥の中には、夏だけやってくるもの、冬だけやってくるもの、一年を通じているもの…いろいろな種類がいます。軽井沢で出会える野鳥については、軽井沢観光協会のWebサイトに掲載されています。よければ見てみてください。
ちなみに軽井沢では、「町の鳥」としてアカハラが指定されています。声を聴けるのは5月〜7月頃。森の別荘地でよく見かけます。
軽井沢で野鳥と出会える場所
軽井沢には、年間を通じて多くのバードウォッチャーが集まります。軽井沢に移住する前に、ぜひ「軽井沢ではどんな鳥の声が聴こえるのか」を体感してみてください。鳥と出会える場所はたくさんありますが、代表的なところをいくつかご紹介します。
国設軽井沢野鳥の森
軽井沢で野鳥と出会うなら、まずは「野鳥の森」がおすすめです。ここは、星野エリア内にある約100ヘクタールの森。日本野鳥の会創設者である中西悟堂に「日本三大野鳥生息地」と呼ばれた場所です。標高は約1000m、約3kmの観察路が整備されています。ベストシーズンは冬から春で、年間約80種類もの野鳥と出会うことができます。
初めての方は、ピッキオが開催しているツアー「野鳥の森 ネイチャーウォッチング」や「早朝バードウォッチング」に参加してみるのがおすすめです。ベテランのガイドさんの案内を聞きながら、いろいろな鳥と出会うことができます。開催時期はサイトをご確認ください。
雲場池
旧軽井沢にある景勝地です。水深1メートルほどの池は、底が見えるくらいの透明度。年間を通じて水鳥と出会うことができ、そのほかキビタキ・センダイムシクイ・コサメビタキ・ノジコなどを観察できます。秋から冬にかけては、カモが気持ちよさそうに泳いでいます。
遊歩道が整備されているので、散策しながらの観察に最適です。新緑や紅葉の時期は、美しい景色を求めて多くの観光客でにぎわいます。
南軽井沢の休耕田や畑地周辺
この地域の特徴は、ひらけた草原環境です。のどかな農村風景のなかで、オオジシギ、ホオアカ、コヨシキリ、ノビタキなど、草原に住む野鳥に出会うことができます。静かで落ち着いた雰囲気のある場所なので、鳥の声を聞きながらのんびり暮らすのにおすすめの場所でもあります。
浅間山麓エリア
浅間山の中腹から山麓にかけて広がる浅間山麓エリアは、上信越高原国立公園にも指定されています。ここでは森林に住む野鳥と出会うことができます。観察できるのは、ルリビタキ、オオルリ、アカゲラ、キビタキ、ホシガラス、イヌワシなどです。
鳥のさえずりを感じる家づくり
特別な場所に出かけなくても、鳥のさえずりは身近に感じることができます。私たちone itは「森に溶け込む設計」を大切にしており、自然と家の境目が溶け合うような住まいをご提案しています。鳥の声を近くに感じるためにできる、設計の工夫を一部ご紹介します。
リビング
鳥が好む樹木の方向に開口部を設けると、小鳥のさえずりが、家のなかによく通ります。庭の植栽計画と一緒に窓の位置を考えられると、なおいいですね。さらに天井を高くすると、森から流れ込んでくる音が、家の中に広がりやすくなります。自然の音が心地よく届く空間は、家にいながら森にいるような感覚をもたらしてくれます。
キッチン
森の景色が見える場所、鳥の声が聴こえる位置に窓を設置します。そうすると、木々のざわめきや鳥のさえずりを聞きながら料理できる場所になります。また、出窓を設けて植物を育てることで、鳥を呼び寄せることもできます。料理の時間が、ちょっと楽しくなるかもしれません。
テラス
広い軒の出を設けたり、小さな水場を設けたりすると、野鳥が訪れやすい環境になります。建主のなかには、鳥たちのための餌箱を置いている方もいらっしゃいます。森と隣接するようにテラスを設置すると、鳥の存在を近くに感じながら、自然に溶け込むような感覚を味わうことができます。
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寝室
鳥のさえずりで目を覚ませるよう、出窓やバルコニーを東向きに配置します。さらに、開口部の高さを鳥が飛来する枝の高さに合わせると、朝一番の小鳥のさえずりが心地よく届きます。
寒い冬は鳥たちの活動も遅くなるため、おのずと目覚めがゆっくりになります。逆に日の出が早い夏は、鳥の目覚めと合わせて早起きになるかもしれません。
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このようにさまざまな工夫によって、鳥のさえずりを暮らしのなかに取り入れることができます。理想の暮らしによって最適な設計は変わるため、まずは「どんな暮らしがしたいか」をじっくり考えてみてください。「こんなことがしたい!」というイメージが湧いたら、ぜひお気軽にご相談ください。まだ具体的になっていなくても構いません。理想を実現するための設計を、一緒に考えていきましょう。
「軽井沢の森と暮らす」ということ
鳥のさえずりは、何気ない日々の暮らしを豊かにしてくれます。仕事で疲れて外に出たとき、耳に入るのが喧騒ではなく鳥の声だと、とてもやすらぎます。
軽井沢で暮らしていると、時間や日付など、人間がつくった概念が実はささいなことだったと気づかされます。鳥の声で朝を知り、季節の移ろいを知る。そんな生活こそ、「心豊かな暮らし」と言えるのではないでしょうか。
移住を検討されている方は、まずはぜひ軽井沢に足を運んでみてください。聴こえる音、見える景色、感じる風など、五感で自然を味わってほしいです。軽井沢で暮らすイメージが湧いたら、理想の軽井沢暮らしが実現できるよう、ぜひone itにお手伝いさせてください。