軽井沢で別荘を建てるということは、建物をつくること以上に、その土地の時間や風景と向き合うことだと私たちは考えています。
目を引くデザインや一時的な流行ではなく、何年、何十年と時を重ねても、変わらず心地よく感じられる佇まいであること。そのためには、外観のあり方、光の取り込み方、素材の選び方を切り離さず、全体として丁寧に考えていく必要があります。
湿気の多い夏や厳しい冬の寒さ、そして軽井沢ならではの景観条例。こうした風土を前提に、自然素材の特性を生かしながら、無理のないかたちでデザインと機能を両立させることが、別荘建築には求められます。
ここでは、軽井沢の別荘建築におけるデザインの考え方を、「外観」「窓と光」「内装と素材」という3つの視点からご紹介します。
自然とともに、時間を重ねる別荘
軽井沢の建築事務所 one itが目指しているのは、特別な主張をする建物ではありません。
その場所に昔からあったかのように風景に馴染み、住まう人の暮らしを静かに支え続ける住まいです。
軽井沢特有の気候や自然環境、景観に関するルールを理解したうえで、自然に対して誠実な設計を行うこと。その積み重ねが、結果として美しさにつながると考えています。
無垢材などの自然素材を用い、過度に飾らず、気負わずに過ごせる空間であること。それが、別荘で過ごす時間をより豊かなものにしてくれます。
見栄えや資産価値だけでなく、自分たちにとって心地よい暮らしを大切にしたい。
そんな価値観を持つ方と向き合いながら、土地選びから設計・監理、完成後のメンテナンスまで、長く寄り添う存在でありたいと考えています。
軽井沢の別荘建築における、外観デザインの考え方
軽井沢の別荘では、建物そのものが自然環境の一部として在ることが大切です。
周囲の木々や地形とどのように関係を結ぶのか。その視点が、外観デザインの出発点になります。
景観条例と外観の色彩
軽井沢町には景観条例とガイドラインがあり、屋根や外壁の色、高さなどに一定の基準があります。
彩度の高い色は避け、ブラウンやグレーなど、森や土の色に近いトーンを選ぶことで、建物は周囲の風景に自然と溶け込んでいきます。
勾配屋根がもたらす機能と佇まい
雨や雪の多い軽井沢では、屋根形状も暮らしやすさに直結します。
勾配屋根は、雨雪を受け流す機能性とともに、別荘らしい落ち着いた印象をつくります。深い軒は、夏の日差しを和らげ、外壁を守る役割も果たします。
地形と既存樹木を生かす配置計画
平坦でない土地が多い軽井沢では、造成ありきではなく、地形を読み取ることが重要です。
既存の樹木をできる限り残し、起伏に寄り添うように建物を配置することで、その土地ならではの景色を室内に取り込むことができます。
光と季節の移ろい感じる、窓の考え方
森に囲まれた環境では、光の扱い方が空間の印象を大きく左右します。
明るさを確保するだけでなく、どのような光を、どの時間帯に取り込むのかを丁寧に考えていきます。
冬の陽射しを生かす窓の計画
寒さの厳しい冬には、南側からの陽射しを室内に取り込むことが大切です。
断熱性能の高いサッシを用いることで、暖かな光を逃がしにくくし、快適な室内環境を保ちます。
景色を切り取る窓
窓は、自然の風景を室内に招き入れるための装置でもあります。
座る位置や視線の高さを考えながら配置することで、窓の先に広がる景色は、まるで一枚の絵のように日常に寄り添います。
高窓・天窓による採光
周囲の木々や隣地との距離によって、十分な明るさが得られない場合もあります。
そのようなときは、高窓や天窓を設けることで、視線を遮りながら、やわらかな自然光を室内に取り込むことができます。
木の質感を大切にした内装の考え方
別荘で過ごす時間は、日常から少し距離を置くためのものです。
だからこそ、目に見える美しさだけでなく、触れたときの感触や、空気の質感も大切にしたいと考えています。
◇無垢材がもたらす心地よさ
無垢材は、足触りのやわらかさや木の温もりを感じられる素材です。
また、湿度を調整する性質を持ち、軽井沢の気候に適した室内環境づくりにも役立ちます。
経年変化を楽しむ素材選び
新しさを保つことよりも、時間とともに深まる表情を楽しめる素材を選ぶ。
木や石、塗り壁といった自然素材は、住まい手の暮らしとともに少しずつ変化し、住まいへの愛着を育ててくれます。
照明による陰影
空間を均一に照らすのではなく、必要な場所に必要な明かりを。
照明によって生まれる陰影が、素材の質感を引き立て、夜の時間を落ち着いたものにしてくれます。
軽井沢で別荘建築をお考えの方へ
one itでは、軽井沢の風土や土地の特性を踏まえ、一棟一棟丁寧に設計を行っています。
別荘づくりについて、まだ漠然とした段階でも構いません。まずはお気軽にご相談ください。
【Q&A】軽井沢の別荘デザインについて
Q1.外観の色に制限はありますか?
A.軽井沢町の景観条例により、彩度の高い色は避け、自然に馴染む色合いを選ぶ必要があります。
Q2.森の中でも明るい室内にできますか?
A.高窓や天窓を設置することで、視線を遮りながら自然光を室内に取り込むことが可能です。
Q3.無垢材を使うメリットは何ですか?
A.木の温もりや経年変化を楽しめることに加え、調湿作用によって室内環境を整えやすい点が挙げられます。