軽井沢で別荘建築を考えるとき、私たちが大切にしているのは、建物そのものの美しさだけではありません。
その住まいが、周囲の風景の中でどのように佇み、どんな時間を受けとめていくのか。そうした視点を重ねながら、建築デザインを考えています。
豊かな緑や澄んだ空気、そして夜の静けさ。
軽井沢には、建築に対して多くを語りかけてくる環境があります。湿気や冬の積雪といった条件も含め、この土地ならではの風土に無理なく応えることが、結果として長く愛される住まいにつながるのではないでしょうか。
ここでは、軽井沢の建築デザインを考えるうえで大切にしたいポイントについて、建築様式、屋根形状、照明計画という3つの視点からご紹介します。
心がほどける、軽井沢の風景と調和した住まい
軽井沢の建築事務所 one itが目指しているのは、完成した瞬間に強く主張する住まいではありません。
時間が経つにつれて周囲の自然に馴染み、住む人の暮らしの背景として、静かに存在し続ける建築です。
軽井沢の環境は、穏やかさと同時に厳しさも併せ持っています。
その中で心地よく過ごすためには、見た目のデザインだけでなく、土地の持つ特性を丁寧に読み取り、光や風、素材の表情まで含めて設計することが大切だと考えています。
自然に対して謙虚でありながら、建主の価値観や美意識をかたちにする。
土地探しから設計・施工、アフターメンテナンスまで、軽井沢での暮らしを長く支える存在でありたいと考えています。
軽井沢の風景に溶け込む建築手法
軽井沢の別荘建築には、長い年月の中で育まれてきた手法があります。
それらは装飾として生まれたものではなく、この土地の気候や自然と向き合う中で培われてきた知恵とも言えるものです。
伝統をなぞるのではなく、意味を引き継ぐ
高床式の基礎や深い軒は、湿気や雪から建物を守るための合理的な構造です。
現代の建築では、その意味を大切にしながら、素材や構法を見直し、今の暮らしに合うかたちへと整えていきます。
開放感と快適性のバランス
断熱性能の高いサッシやガラスを用いることで、大きな開口部を設けつつ、室内の快適さを保つことができます。
自然を感じながらも、落ち着いて過ごせる空間づくりを意識しています。
時間とともに馴染む外壁素材
石や木といった自然素材は、周囲の景色と呼応しながら、年月を重ねるごとに表情を変えていきます。
その変化を受け入れながら住み続けられることも、軽井沢の建築ならではの魅力かもしれません。
景観と暮らしを支える屋根のかたち
屋根は、建物の印象を大きく左右する要素であると同時に、自然環境から住まいを守る大切な役割を担っています。
気候に寄り添う勾配の考え方
軽井沢では、一定の勾配を持つ屋根が選ばれることが多くあります。
積雪や落葉を自然に受け流し、建物への負担を軽減するための、理にかなったかたちです。
深い軒がつくる安心感
軒を深く出すことで、夏の日差しを和らげ、雨風から外壁を守ることができます。
機能性とともに、外観にやわらかな陰影を与えてくれる点も、魅力のひとつです。
風景に溶け込むシンプルなフォルム
切妻屋根や片流れ屋根など、素直な形状は、周囲の木々や地形と調和しやすく、時間が経っても違和感が生まれにくいと感じています。
夜の森の静けさに寄り添う照明計画
夜の軽井沢は、昼間とはまったく異なる表情を見せます。
その静けさを大切にするためには、光の扱い方にも配慮が必要です。
重心を下げた室内のあかり
天井から均一に照らすのではなく、スタンドライトやブラケットライトなどを用い、重心の低い落ち着いた明るさをつくります。
やわらかな色温度の選択
温かみのある電球色は、目にやさしく、夜の時間を穏やかに包み込みます。
窓から漏れる光も、風景の一部として自然に溶け込みます。
星空を守る屋外照明
屋外照明は必要最低限に抑え、光が空へ広がらないよう配慮します。
星空や夜の森の暗さも、軽井沢の大切な風景のひとつです。
軽井沢で別荘建築デザインに向き合う建築事務所 one it
土地のこと、暮らし方のこと。
まだ輪郭がはっきりしていなくても構いません。
お話を伺いながら、少しずつ一緒に考えていきます。
【Q&A】軽井沢の別荘デザインについて
Q1.軽井沢の気候に適した建築手法について教えてください。
A.湿気や積雪に配慮した高床式基礎や深い軒は、今も有効な考え方です。現代では、そこに高断熱サッシや自然素材を組み合わせ、快適さとデザイン性を両立させるケースが増えています。
Q2.別荘の屋根形状はどのようなものがよいですか?
A.積雪や落葉を自然に処理できる、一定の勾配を持つ屋根が選ばれることが多いです。深い軒を設けることで、外壁の保護にもつながります。
Q3.夜の照明計画で気をつけるべきポイントは何ですか?
A.明るさを足しすぎず、周囲の暗さと調和させることです。室内は照明重心を下げ、屋外は星空や静寂を損なわない計画を心がけています。